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初めてわんちゃんを家族として迎えたのは、真っ白な毛並みの可愛い子で、“しろちゃん”と名付けました。
ポメラニアンだと思って迎えたのですが、実は日本スピッツだったとわかったのは、少し後のこと。それも今では、笑い話として家族の良い思い出です。
しろちゃんはやがて素敵な奥さんを迎え、子どもたちが生まれました。
その子どもたちは、ペットショップさんの協力を得て、それぞれの新しい家族のもとに旅立ちました。
どんな家族のもとで、どんな暮らしをしているのだろうと、心配とともに少し寂しさを感じたことを覚えています。
そんな経験を通じて、「いつか自分がブリーダーになり、子犬たちの新しい生活をしっかり見届けたい」と思うようになったのです。
当時、家族の賛成を得るのに少し苦労しましたが、ついに“ここちゃん”というチワワの女の子を迎えることができました。
3kgにも満たない小柄なここちゃんは、その小さな体からは想像できないほどの優しさと落ち着きを持った子でした。
人の気持ちにとても敏感で、誰かが少しでも元気がないと、そっと寄り添ってじっと見つめてくれる、まるで心を読んでくれているかのような存在でした。
家族の帰宅を誰よりも喜び、しっぽをふりながら出迎える姿は、毎日の癒しであり、笑顔の源でした。
寝るときは必ず誰かのそばにぴたりとくっついて、一緒に過ごす時間に安心感とぬくもりを添えてくれました。
その穏やかな眼差しと、いつもにこやかな表情は、家の中にやさしい空気を運んでくれ、どんな時も私たちの心を温かく包んでくれました。
ここちゃんと過ごした毎日は、かけがえのない宝物であり、今でも家族全員の心に深く刻まれた特別な思い出です。
